うちの園長、厳しすぎておかしいと思うんです
園長の性格や仕事の進め方に頭を悩ませる保育士は多いと思います。
実際、園長の態度や言葉に傷ついたり、考え方に納得がいかなかったりして退職や転職したことのある保育士は多いでしょう。
そもそも、なぜおかしな言動を取る園長が生まれてしまうのでしょうか。
考えられる理由としては、以下のようなものが挙げられます。
- もともとの気質・性格
- 園長として調子に乗ってる
- 謙虚さを忘れ傲慢になっている
- 自分に自信がない
1番最後の”自分に自信がない”ってどういうこと?
と思った方もいると思うので、簡単に説明すると、
自分に自信がない人は、自分より弱い相手を見下したり、園長という役割だけで自分を大きく見せようとしたりします。
要するに、自信のなさは時に人を攻撃的に変え、人を傷付けるということ。
とはいえ、仕事は仕事です。
園長としての任務を怠ったり、部下を精神的に追い込んだりするようなことは絶対にしてはいけません。
そこで今回は、おかしな園長のタイプを示しつつ、厄介でめんどくさい園長の対処法を解説します。
結論に触れると、「相手にしない/反応しない」というのがキーポイントになってくるので、ぜひ最後まで読んで対処法を覚えていってくださいね。
この記事を書く私は、保育歴8年の元保育士です。
私も無責任でワンマンタイプの園長のもとで働いた経験があり、当時は心身ともに疲れ切っていました。
所々で、私が出会った園長についても紹介させていただくので、おかしな園長のタイプを一緒にチェックしていきましょう。
- おかしな園長のタイプ
- おかしな園長への対処法
保育園のおかしい園長10タイプ【いじめやパワハラ、ワンマンなど】
ではさっそく、おかしな園長を10タイプに分けてみていきましょう。
なお、問題を抱えている園長は、一つのタイプだけに当てはまるのではなく、複数のタイプを合わせ持っていることが多いです。
あなたの園長は、いくつ当てはまるかぜひチェックしてみてください。
5個以上当てはまれば、相当やばい園長かもしれません。
ちなみに、私が出会ったおかしい園長は8つのタイプが当てはまりました!
- トップとしての自覚がない
- 責任を負わない/責任から逃げる
- 人によって態度を変える
- 無視するなど、いじめ・パワハラを起こす
- 保護者の悪口を言う/保護者ひいきがある
- 気分屋で態度がコロコロ変わる
- ワンマン気味で話すことが毎回ちがう
- 労働環境を改善しない
- 子どもに厳しい
- 経営者でやりたい放題
①トップとしての自覚がない
トップとしての自覚のない園長は問題ありです。
園長が自覚を持ってくれないと、全体が締まらず、ダラダラとした空気が流れることでしょう。
他にも、自覚がない園長の言動には次のようなものがあげられます。
- 遅く出勤する/早く帰る
- 休みたい時に休む
- 部下の悩みや提案に耳を傾けない
- 身だしなみ、言葉遣いがふさわしくない など
園長になると、シフトを自由にいじれるようになるので、自分の好きなタイミングで出勤・退勤・欠席をする人がいます。
遅刻や欠席をしないよう、真面目に働いている者からすると園長のだらしない態度は許しがたいでしょう。
また、部下の仕事の相談や提案に対して、いつもテキトウな返事をする園長もトップとしての自覚が足りないと言えます。
②責任を負わない/責任から逃げる
最終的な責任は施設のトップである園長が取るべきです。
しかし園長の中には、責任逃れをしたり、部下に責任を押し付けたりする無責任な人もいます。
例えば、保護者対応の時。
保育士にとって、保護者対応の失敗はつきものです。
問題の内容によっては自分で対処する必要もありますが、事が大きくなりそうなときや保護者の信頼を損ねそうなときは園長が責任を取るもの。
しかし、部下が困っていても「自分で起こした問題でしょ」「私は知りません。関係ありません」などと、知らんぷりする園長がいます。
保育士を守らない、または保護者の評価を気にして対応しないというのは、園長が取るべき行動ではないでしょう。
誰かが起こした失敗や事故も、最終的には園長の責任になります。
その責任を担う覚悟がなければ、園長にはなれません。
③人によって態度を変える
人によって態度を変える園長はくせ者で厄介です。
例えば、自分と相性や考え方が合わないといった理由から、冷たい態度を取り始めるパターン。
そういう園長は、自分の働きやすさ、指示の通りやすさを優先したいがために、自分と合わない人を毛嫌いする傾向があります。
また、新人に厳しくなりやすい園長も。
新人はわからないこと、できないことが普通なのに、「まだ、わからないの?」「そんなことも、できないの?」とすぐ怒る園長がいます。
こんなこと言われたら、萎縮してしまいますよね。
新人保育士は人間関係に悩みやすい時期ですが、園長との関係に悩む人もきっと多いでしょう。
「お気に入りの保育士」にだけ、良い態度をとる園長もいます。
お気に入りの保育士ができる理由としては、「仕事とプライベートの線引きができていない」または「お気に入りの保育士に嫌われたくない」の2つ。
どっちにしろ、園長が人によって態度を変えることはよくありません。平等に接して、みんなが働きやすい環境づくりをしていくのが園長の役目です。
④無視するなど、パワハラやいじめを起こす
絶対にあってはいけないことですが、パワハラやいじめを起こす園長はいます。
人としても、上司としても未熟なので、本来であれば園長になれる立場じゃありません。
よくある問題としては、無視すること。
気に入らない保育士に対して、挨拶や話を無視するひどい園長もいるそうです。
保育園はまだまだ女社会で、人間関係がめんどくさいと言われがちですが、園長がめんどくさい性格だと1番厄介ですよね。
園長が変に暴走している保育園もまだまだ多いはずなので、園長のリーダー性を高める教育や環境をしっかり作っていくべきだと思います。
パワハラやいじめで苦しんでいる人は、対処法の部分で詳しく説明しますが、退職や転職を前向きに検討してください。
自分の体が1番です。もし、毎日仕事に行くのが憂鬱なくらい園長に意地悪されているのであれば逃げる勇気を持ちましょう。
⑤保護者対応が悪い
保護者対応が悪い園長も要注意。
「園長がおかしい」という声は、実は保護者からもあがっています。
例えば、園長に挨拶を無視されたり、いつも命令口調で園長に責められたりというような内容。
中には園長への不信感から「こんな所に子どもを預けていても大丈夫だろうか・・」と、考える保護者もいるそうです。
園長と保護者の問題が、保育士にまで降りてくることも。
イライラの矛先を向けられて、保護者対応に疲れる保育士もいるでしょう。
保護者対応が悪い園長だと、園全体のイメージダウンにつながるので態度を改めてほしいですね。
最近は、保護者の行き過ぎた態度や要望が増えてきているので、不満をもつことは仕方のないことでしょう。
しかし、不満を態度で示すのは園長としてよくありません。
⑥気分屋で態度がコロコロ変わる
気分屋の園長も保育士にとってはめんどくさいタイプ。
機嫌がいいときと悪いときの差が激しいため、機嫌を伺いながら接しなくてはいけません。
機嫌が悪いときに接してしまった場合、意味もなく怒りをぶつけられたり、必要以上に責められたりして嫌な気持ちになりますよね。
また、園長の機嫌が悪いという理由で相談を後回しにするって人も結構いると思います。
気分屋の園長が相手だと、仕事がスムーズに進められないってこともデメリットのひとつ。
気分屋の園長には、自分の言動に立ち返る力をぜひ身につけてほしいです。
私も気分屋の園長の元で働いた経験があります。
その時の気分によって、要望が通ったり却下されたりするので大変でした。
⑦ワンマンで自分が1番正しいと思っている
自分が1番正しいと思っているワンマンタイプの園長は、意外とくせ者。
ワンマンタイプの中には、実力や知識が十分にあり、ツッコミどころがないって人もいます。
しかし、園長によくいるワンマンタイプは、間違っていても「自分が正しい」と主張する人が多い印象です。
園長と考え方や保育観が違う保育士は、このようなワンマンタイプの園長のもとで働くのは大きなストレスになることでしょう。
このような園長は、他にも以下のような問題を引き起こすので要注意。
- 理不尽な要求をする
- 高圧的な態度で指示を出す
- 保育士の意見を受け入れない
- 常に人を見下している
- 意見にはむかうと機嫌が悪くなる
園長という上の立場を利用して、態度がより一層大きくなってしまっているのでしょう。
私もワンマンタイプの園長のもとで働いたことがあります。
自分の意見を押し通す園長で、保育士の考えは否定するばかり…。
園長には、寛容さは必要だと思います。
保育士の意見を聞き入れる姿勢、間違いであっても否定しない心構えを持っていてほしいですね。
⑧労働環境を改善しない
悪質な労働環境を改善しない園長も、おかしなタイプに仲間入り。
なぜなら、「違法に触れるような労働環境をそのままにする」という意識の低さに問題があるからです。
例えば、サービス残業を当たり前にしている、保育士が家に仕事を持ち帰りしていても気にしないという園長。
これは違法に触れている可能性が高いです。
保育園は激務であるため、完璧を求めるのは難しいかもしれませんが、「法律に反すること、契約外のことをしてはいけない」という意識は常に園長は持っているべき。
出来るだけ負担の少ない働きやすい環境を作っていくことも、園長の大切な役割です。
⑨子どもに厳しい
子どもにふさわしくない言葉をかけたり、厳しすぎる指導をしたりする園長もいます。
新人保育士からしたら、「え、これが保育なの?」と誤解しかねません。
子どもに厳しい園長のもとで働いていると、「自分もそうしなきゃ」と心理的に思ってしまう人がいてもおかしくないでしょう。
また「自分の保育が甘すぎるのかな?」と自分のやり方に自信をなくしてしまう保育士もいるはず。
残念なことに、園長の中には保育の本質がわからないまま昇格した人もいます。
園長の保育観は、子どもに大きく影響してくるので、保育の本質をしっかりと理解した人が園長になってほしいですよね。
⑩経営者でやりたい放題
最後のタイプは、園長自身が経営者の場合。
上からの縛りがないため、やりたい放題で周囲を困らせる可能性があります。
今は、保育園を個人経営しやすくなった時代。
保育士資格や保育実績がなくても、一定の条件をクリアすれば保育園の経営者になれます。
「保育に対する思い」や「社会貢献する気持ち」をしっかりと持っている経営者であれば問題はないかもしれません。
しかし、「利益」や「自己満足の経営」を優先する経営者の場合はサービスの質が低くなりやすくなります。
結果的に、その下で働く保育士の不満はふくれあがっていくでしょう。
保育園におかしい園長がいたら?【対処法5つ】
ここでは、おかしな園長への対処法を5つ紹介します。
明日から実践できるものもあるので、ぜひ取り組めるものから試してみてください。
- 相手にしない
- 反応しない
- 職場ではドライな関係を心がける
- 周囲の人に相談する
- ダメなら転職を考える
①相手にしない
対処法の一つ目は、「相手にしない」です。
特に、気分屋タイプの園長は相手にせずほっとくのが1番。
感情の起伏がある人や態度がコロコロ変わる人は、相手のもともとの気質。
または、長年の時を経てしみついた性格です。
つまり、簡単に変えるのは難しいもの。
なので、園長の態度が気に入らないからといって、こちらがイライラしたり、性格を正してやろうとエネルギーを消耗してしまうのはもったいないです。
園長自身が「変わりたい」「こんな園長じゃダメだ」と思わない限り、きっと状況は変わりません。
気になってしまうかもしれませんが、自分の仕事をこなすことに注力していきましょう。
性格がきつい保育士との向き合い方にも、この方法は有効的です。
ぜひ試してみてください。
②反応しない
対処法の2つ目は、「反応しない」です。
この対処法は、パワハラ気質の園長に試すのがおすすめ。
なぜならパワハラをする園長は、相手の反応を見て攻撃しているからです。
そもそも、パワハラ気質の園長は「自分に自信がない=自己肯定感が低い」というのが大前提にあります。
なので、自分より弱い者を自分の支配下に置くことで自分の自己肯定感を高めようとしているのです。
悔しいことですが、ビクビクしたり、おろおろしたりする保育士の反応は、実はパワハラ園長の自己肯定感を高める材料に…。
「そんなの、たまったもんじゃない!」と思った方もいるでしょう。
だからこそ、園長の思うツボにならない行動として「反応しない」という対処法を強くおすすめします。
反応しない方法としておすすめの行動は以下の3つ。
- 堂々とする
- 目をそらしたり、微妙な返事をしたりして真面目キャラを抑える
- 相手の感情は受け流し、内容だけをくみ取る
真面目な人、謙虚な人にとって「反応しない行動」を実行するのは難しいことかもしれません。
しかし反応を見せないことにより、園長はつまらなくなって攻撃するのを次第にあきらめてくるはずです。
ぜひ、できることから試してみてください。
しかし、心身の体調を崩すほどの被害を受けている場合は、退職や転職を検討しましょう。
1番大切なのは自分の体です。あなたの健康を害する園長のもとで、無理に働き続ける必要はありません。
③職場ではドライな関係を心がける
対処法の3つ目は、仕事は仕事と職場の人間関係はドライであることを心がけること。
これは「人によって態度を変える園長」のことが気になる方におすすめです。
というのも、園長の言動が気になる理由には、「園長に評価してもらいたい」「園長に気に入ってもらいたい」という気持ちが隠れている場合があります。
つまり、職場で承認欲求を満たしたいという気持ちから、園長の機嫌や園長に評価されている人物の存在が必要以上に気になっている可能性があるのです。
はっきり言って仕事は、仲良しな関係を作る場所でも、気に入られるために頑張る場所でもありません。
なので、仕事は仕事と割り切ってドライな関係を心がけることで、承認欲求からくる苦しさからは解放されるでしょう。
実を言うと、私はまさにこれで苦しみました。
「園長の評価がほしい」という気持ちから、園長の言動を気にしたり、恨みのような感情を抱いたりしていました。
でもドライな関係を心がけたことで、かなり精神的に楽になりましたよ。
④周囲の人に相談する
周囲の人に相談することも大切な対処法のひとつ。
人が悩んでいるときは、精神的負担が大きいはずです。
なので、安心できる家族や友だち、仲の良い同僚に相談をして、ストレスをうまく発散していきましょう。
日々の仕事のうっぷんを誰かに聞いてもらうだけでも、心が少し軽くなると思います。
また相談することで、思いつかなかった対策も見つかるかもしれません。
一人で悩んでいると、どうしても視野が狭くなりがちなので、相談をすることで他の人の考えも参考にしていきましょう。
⑤ダメなら転職を考える
いろいろ試したけど、ダメだったって場合は、転職を検討しましょう。
園長の人柄や考え方を変えることは難しいので、個人でできる対策にも限界はあります。
例えば、「労働環境が悪すぎる」や「保育観がまったく合わない」場合。
状況によっては手の打ちようがないので、自分に合う職場に転職をする方が現実的でしょう。
また、パワハラやいじめにより、体が不調なときは、退職や転職をして園長から離れるべきです。
体を壊してまで、働き続ける必要はありません。
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まとめ:保育園におかしい園長がいたら相手にしないか離れるかの2択
というわけで今回は、おかしな園長のタイプとその対処法についてお話しました。
おかしな園長は相手にしないか、離れるかの2択が得策。
「園長の暴走を止めてやる!」と反発したくなる人もいるかと思いますが、返って肩身の狭い状況になる可能性も大いに考えられます。
なので、立ち向かう方法はここではおすすめしませんでした。
園長に対する態度、意識を変えるだけでも、かなり心の負担は軽減されると思うので、今回紹介した「相手にしない」もしくは「反応しない」をまずは試してみてください。