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【2022年最新版】保育士の給料を大公開!低い理由と今後の引き上げ

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保育士さんの声

・保育士の平均給料ってどれくらい?

・保育士の給料はなんで安いの?

・保育士の給料はこれから上がるの?

「保育士の給料は安い」とネットやテレビなどで言われているように、保育士の給料は全職種の給料と比較してみると低めです。低収入が原因で、保育士を辞めてしまう人も少なくありません。

この記事では、

  • 保育士の平均月収や年収の手取り
  • 給料がなかなか上がらない原因
  • 給料を上げるために必要な知識

など、「保育士の給料事情」をあらゆる視点で解説します。

この記事を最後まで読めば、保育士の給料の全体像がわかり、給料を上げるためのステップを自分で踏めるようになりますよ。

保育士の処遇改善の取り組みは地域や各保育園で異なります。それが給料に大きく反映するのでしっかりポイントを押さえておきましょう。

保育士歴8年|あん

初めまして。この記事を書く、保育士歴8年のあんと申します。

後半で紹介する処遇改善のための手当や制度も、給料アップには欠かせない要素なので、ぜひ最後までお読みください。

目次

保育士の給料事情【月収・年収・手取り・ボーナス】

お金を持っている保育士

ではまずは保育士の給料事情をみていきましょう。

保育士の平均月収や年収の手取り、また気になるボーナスについて深掘りしていきます。

保育士の月収と年収|手取りだといくら?

厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとに、令和2年、保育士の平均月収・年収・賞与を以下にまとめました。

年度月収賞与等年収
2020年(令和2年)24万9800円74万7400円374万5000円
※年収は、「賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額×12ヵ月分+年間賞与等」で計算

上記の結果は、保険料や税金が引かれる前のもの。およその手取りは、以下の通りです。

  • 月収:19万9840
  • 年収:299万6000

※手取りは、全体の75%〜85%と言われているので、ここでは上記のデータに0.8を掛けて計算しています。

手取りの平均月収は、20万円以下。年収は、300万円以下という結果になります。

しかしこれは、あくまで平均の数字。手取りが15万円以下で低収入に悩む保育士も中にはたくさんいます。

保育士の手取りについてもっと知りたいという方は、「【2022年最新】一目でわかる保育士の給料【手取りの早見表】」の記事にも目を通してみてください。

手取りが13万円で悩む保育士の真相と問題解決については、「保育士の手取り13万はガチ話。給料を上げる方法はズバリ〇〇!」の記事でも解説しています。

保育士の年収は右肩上がり

厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとに、保育士の給料の推移を下の表にまとめました。

年度月収賞与等年収
2020年(令和2年)24万9,800円74万7,400円374万5,000円
2019年(令和元年)24万4,500円70万600円363万4,600円
2018年(平成30年)23万9,300円70万7,700円357万9,300円
2017年(平成29年)22万9,900円66万2,500円342万1,300円
※年収は、「賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額×12ヵ月分+年間賞与等」で計算

表をみてわかる通り、保育士の年収は年々上昇。2017年と2020年を比較してみると、過去4年で32万円以上も年収がアップしています。

年収が上がった主な要因は、国が打ち出した保育士の処遇改善によるもの。低収入が原因で辞めていく保育士を食い止めようと、国がさまざまな対策を練っています。

とは言っても、保育士の年収は全体的にみてもまだまだ低いと言えるでしょう。

国税庁の調査で、日本全職種の平均年収は433万という結果が出ているので、保育士の年収と比較すればその差は大きいことがわかります。

保育士歴8年|あん

保育士の処遇改善と年収アップに今後も期待したいですね。

保育士の年収事情や年収の上げ方については以下の記事で詳しく解説しています。

》保育士の平均年収が100万も違うワケ【公立・私立、地域、年齢】

保育士のボーナス

保育士のボーナスは、公立保育園と私立保育園で対応が異なります。

公立保育園で働く保育士は公務員なので、年2回必ずボーナスが支給されます。

支給額は各自治体で異なりますが、令和元年の調査によると東京都の公務員のボーナスは月給の4.65ヵ月分。千葉県は、月給の4.50ヵ月分。大阪府は、月給の4.50ヵ月分のボーナスが支給されました。

保育士歴8年|あん

ボーナスの安定性は、公務員の強みですね。

一方、私立保育園は、ボーナスを支給する義務はありません。しかし働くモチベーションを維持するために、ほとんどの保育園でボーナスを支給しているでしょう。

私立保育園ではボーナスの支給回数や支給額も自由に決められるので、ボーナスなし〜月収の4ヵ月分までとボーナスの設定は幅広いです。

保育士のボーナス支給額やボーナスがもらえる園選びの方法は以下記事で詳しく解説しています。

》【2022年最新】保育士のボーナスはいくら?平均金額や支給日を解説

条件別でみる保育士の給料

爽やかな表情の保育士

ここでは条件別に、保育士の給料をみていきます。

条件別による給料の違いがわかれば、キャリアアップや転職の参考になるでしょう。

  • 役職別
  • 年齢別
  • 都道府県別
  • 保育施設別

役職別

以下の表は、内閣府が行なった調査をもとに、公立保育士と私立保育士の平均年収をまとめたものです。

公立保育士

公立月給年収(賞与込み)
施設長
63万2982円759万5784円
主任保育士
56万1725円674万700円
保育士
30万3113円363万7356円
※月収は賞与1/12込を含む。年収は月額×12ヵ月分で算出

私立保育士

私立月給年収(賞与込み)
施設長
56万5895 円679万740円
主任保育士
42万2966円507万5592円
保育士
30万1823円362万1876円
※月収は賞与1/12込を含む。年収は月額×12ヵ月分で算出

役職のつかない保育士の給料は、公立・私立で大きな違いはありません。

しかし主任保育士や施設長などの役職がつくと、公立保育士の給料は一気に高くなります。

その理由は、公務員である公立保育士には年功序列の給料システムがあり、長く働いた分だけ昇給していくから。

働いた年数と役職によるキャリアアップによって、公立保育士の給料は高くなっています。

年齢別

以下の表は、年齢別でみた保育士の平均給料です。

年齢月給賞与年収
20~24歳20.96万円48.58万円3,001,000円
25~29歳23.12万円72.30万円3,497,400円
30~34歳24.02万円75.66万円3,639,000円
35~39歳24.76万円76.01万円3,731,300円
40~44歳25.24万円81.49万円3,843,700円
45~49歳25.61万円83.76万円3,910,800円
50~54歳27.88万円96.66万円4,312,200円
55~59歳28.13万円92.78万円4,303,400円
60~64歳26.43万円78.07万円3,952,300円
65~69歳24.38万円66.75万円3,593,100円
厚生労働省の調査をもとに作成した、女性保育士のデータ。年収は、「賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額×12ヵ月分+年間賞与等」で計算。

年齢が上がるにつれて、給料も高くなっています。これは私立保育園の昇給制度によって、同一法人で働く保育士の給料が上がっていくからでしょう。

入社間もない20〜24歳の新人保育士の月収はおよそ21万円で、手取りに換算すると17万円ほどです。

中堅保育士として活躍する、30〜34歳の平均月収は約24万円。手取りに換算すると、20万円前後になるでしょう。

もっとも給料が高い年齢は、55〜59歳です。平均月収は28万円ほどで、手取りに換算すると22万円ほど。

60代で給料が下がるのは、再雇用という形で役職なしで働く人が増えるからだと考えられます。

保育士歴8年|あん

20代は手取りが特に低いので、給料の低さに悩む時期でしょう。

都道府県別

下にある表は、厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとに作成した「保育士の年収が高い県ランキング」です。

順位都道府県月収
(万円)
賞与等(万円)平均年収(万円)
1栃木県29.1485.27434.95
2千葉県28.2594.86433.86
3愛知県25.6995.34403.62
4神奈川県26.9579.21402.61
5京都府27.0775.01399.85
6東京都27.7665.37398.49
7兵庫県26.5374.31392.67
8大阪府25.3980.62385.3
9静岡県24.7285.52382.16
10青森県24.5786.98381.82
11宮崎県24.0491.18379.66
12岐阜県23.3695.33375.65
13長崎県23.8287.02372.86
14滋賀県26.0956.22369.3
15高知県24.1279.83369.27
16福井県22.7993.91367.39
17茨城県23.5783.24366.08
18埼玉県24.8565.93364.13
19奈良県23.4179.82360.74
20広島県21.67100.35360.39
21石川県23.7174.32358.84
22香川県22.1390.42355.98
23福岡県24.0267.63355.87
24三重県23.0778.53355.37
25鳥取県23.1177.33354.65
26富山県23.3867.1347.66
27山口県21.2592.09347.09
28鹿児島県22.6174.55345.87
29長野県23.2965.84345.32
30岩手県21.683.79342.99
31宮城県23.7258.19342.83
32大分県22.4173.44342.36
33熊本県22.0875.56340.52
34沖縄県23.1459.64337.32
35徳島県23.3954.61335.29
36島根県22.2867.19334.55
37山梨県21.8970.29332.97
38佐賀県22.1163.07328.39
39群馬県21.1371.89325.45
40岡山県23.1147.96325.28
41新潟県21.6862.84323
42和歌山県22.0555.9320.5
43愛媛県21.3663.44319.76
44北海道21.9653.03316.55
45山形県20.6968.06316.34
46秋田県20.8162.07311.79
47福島県21.6440.99300.67
※年収は、「賃金構造基本統計調査のきまって支給する現金給与額×12ヵ月分+年間賞与等」で計算

都道府県で給料に違いが生じるのは、最低賃金や処遇改善の取り組み方がそれぞれ異なるからです。

千葉や東京、大阪などの首都圏が上位にランクインしているのは、最低賃金が地方に比べて高い傾向にあるからでしょう。また保育士の処遇改善にも積極的に取り組んでいることが伺えます。

保育士歴8年|あん

給料アップを目指して首都圏に引っ越す保育士も多いでしょう。

保育施設別

以下の表は、保育施設別でみた保育士の平均給与です。

施設形態月収年収
私立認可保育園30.1万円362.1万円
公立保育園30.3万円363.7万円
認定こども園(私立)27.9万円335.9万円
小規模保育園(A型)26.8万円322.5万円
事業所内保育園(A型)23.8万円285.8万円
参照:令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】

上記5施設の中で、1番給料が高いのは公立保育園でした。次いで、高いのは私立の認可保育園です。

認定こども園、小規模保育園、事業所内保育園は、規模が小さいゆえに補助金が少ない園が多いとのこと。補助金の少なさも給料の低さに繋がっているのかもしれません。

保育士の給料が安い原因

アゴに手を当てて悩む保育士

ここからは、保育士の給料が安い原因を深掘りしていきます。

  • 仕事内容と給料が見合っていないと感じる
  • 国の設定金額が低い

順番に解説していきますね。

仕事内容と給料が見合っていないと感じる

先述しましたが、保育士の給料は年々上がってきています。それでもなお、「保育士の給料は低い」と不満の声が止まないのはなぜでしょう。

その原因の一つは、仕事内容と給料が見合っていないから。

保育士は子どもの命を預かるという責任の重い仕事。ちょっとしたことでも子どもの命を落とす可能性があるため、仕事中に気を緩めることはできません。

また一人で抱える仕事量が多く、必然的に残業になりやすい職業です。

精神的・体力的に大きな負担がかかる仕事なのに、多くの保育士が手取り20万円以下という状況。

保育士歴8年|あん

「給料が割にあっていない」と感じてしまうのも無理はありません。

国の設定金額が低い

保育士の給料の大元は、国から支給される運営費。つまり、支給される運営費が上がらない限り、保育士の給料も上がらない仕組みです。

しかし国は、運営費の設定金額をなかなか上げてくれません。

理由としては、保育にかけるお金を国が重要視していないことがあげられます。

国が保育の仕事を重要視していないのは、国が定めた保育士の配置基準をみればわかるでしょう。

実際に配置基準の保育士だけでは、仕事を円滑に回せません。ゆっくり子どもと向き合える環境ではないので、保育の質を向上させるのが難しいでしょう。

そのため、配置基準よりも多く保育士を雇っている園がたくさん存在します。

しかし保育士を増やしたところで、国は配置基準に合わせた運営費しか支給してくれません。

そうなると限られたお金の中から人件費をやりくりするしかなく、必然的に保育士一人当たりの給料は下がってしまいます。

保育士歴8年|あん

保育園運営費の設定金額を国が上げてくれれば問題は解消しますが、国はいま財政赤字な状態。そのため、簡単には動いてもらえないのが現実でしょう。

そもそも保育士の給料が安くて当たり前になったのには、保育士が軽視されていた時代背景にあります。詳細は以下記事で解説しているので、ぜひ目を通してみてください。

》保育士の給料は安くて当たり前と言われる4つの理由と給料のあげ方

今後の保育士給料|引き上げはある?

子どもと遊ぶ保育士

大幅に給料は上がらなくとも、保育士の処遇改善に向けて少しずつ国も動いています。

今後の給料引き上げに直結する処遇改善は、政府が打ち出した「保育士・幼稚園教諭等処遇改善臨時特例事業」

これは2022年2月から実施されたもので、保育士の収入を3%、月収に換算しておよそ9000円の給料底上げを目指した取り組みです。

保育士歴8年|あん

実施期間は、2022年2月〜9月までとされていますが、10月以降も同程度の対策が取られる予定です。

ただしこの資金は、事業主の判断で他の費用に回すこともできるので、保育士の給料が一律で上がるわけではありません。

給料を上げるにはキャリアアップ制度の活用が効果的

給料を上げる効果的な方法は、キャリアアップ制度の活用です。

このキャリアアップ制度は、若手保育士・中堅保育士のキャリアアップしやすい環境を作るために作られました。

これまで保育園は、園長、副園長、主任と役職の枠が少なく、キャリアアップを目指すのが難しい環境でした。そのため、キャリアアップできないまま保育士を辞めてしまう人も多かったです。

そこで新たに、「副主任保育士」「専門リーダー」「職務分野別リーダー」3つの役職がキャリアアップ制度で誕生しました。

保育士歴8年|あん

役職手当がつくので、給料アップを目指したい保育士には嬉しい制度ですね。

制度を活用できるのは、保育士経験が3年以上の者。各役職ごとに必要な研修を受け、役職が発令されれば以下の手当が見込めます。

副主任/専門リーダー…月額最大4万円支給

職務分野別リーダー…月額最大5千円支給

ただし必ずしも満額支給されるとは限りません。事業主が支給金を自由に分配できるシステムになっているのでその点の理解は必要です。

手当の力も保育士の給料に大きく影響する

笑顔で前を向く保育士

給料以外に支払われる手当も収入に大きく影響します。ここでは、保育園でよく支給される3つの手当をご紹介。

①資格手当

資格手当がもらえる対象は、保育士資格を持っている人。支給金額は、5000〜15,000円と園によって異なります。

②特殊業務手当

特殊業務手当とは、主に行事で忙しい時期に支給される手当。保育園の行事が近づくと、準備や練習で保育士の仕事は一気に忙しくなるため、負担を考慮して手当が支給されます。

ただし、手当がつかない園も多いので、「あったら嬉しい」くらいに捉えておくと良いでしょう。

③住宅手当

住宅手当がもらえるのは、賃貸の家に住む保育士が対象。家賃の何割かを保育園側が負担してくれます。引っ越し代の一部を負担してくれる園もあるそうです。

賃貸の家に住む保育士には、国や自治体が家賃の負担をしてくれる「借り上げ社宅制度」の活用もおすすめ。補助金は、家賃相場により地域ごとで異なります。多いところだと最大8万2,000円を補助してもらえるので、家賃相場が高い首都圏で働く保育士も増えました。

保育士歴8年|あん

これから就職・転職する方は特に、求人先の手当を必ずチェックしましょう。

まとめ:保育士の給料は低い。だから制度や手当の活用が欠かせない

保育士の給料は、管轄先や年齢、都道府県などにより平均給料が違います。

保育士の給料は、全体的に上がってきているものの、それでも水準はまだ低めです。

子どもの命を預かるという責任の重さに対しても、見合った給料とは言えないでしょう。

給料を上げるためには制度や手当の活用が欠かせません。以下は、この記事で紹介した制度や手当です。

  • キャリアアップ制度
  • 借り上げ社宅制度
  • 資格手当
  • 特殊業務手当
  • 住宅手当

これから就職や転職を考えている方は、制度や手当が整った保育園を探してみましょう。

現在勤めている園で給料アップを目指したいなら、キャリアアップ制度の活用や継続勤務による昇給がおすすめです。

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