・ピアノが弾けなくて悩んでいる
・ピアノが弾けない自分は保育士向いてないのかも
・ピアノはできるだけ弾きたくない…
「保育士はピアノが弾けて当たり前」というイメージがあります。
活動や行事で保育士がピアノを弾く機会は多いので、ピアノが弾けないことで実際に大変な思いをしている方もいるでしょう。
この記事では、「ピアノが弾けない私が、どうやって保育士を続けたのか」を紹介します。この記事を読み終わる頃には、ピアノが弾けなくてもちょっと前向きな気持ちになれているでしょう。
はじめまして。この記事を書く、保育士歴8年のあんと申します。今回はピアノが大の苦手だった私のエピソードを紹介させてください。
8年間ピアノが下手なままでしたが、そんな私でも保育士を楽しく続けられました。ピアノの負担を減らすには「保育士はピアノが上手くなきゃダメ」という先入観を捨てるのがポイントです。
保育士のピアノ事情
「ピアノが弾けないけど保育士になれるの?」と疑問に思っている方もいるでしょう。
そこでまずは保育士のピアノ事情を解説します。
ピアノが弾けなくても保育士になれる
結論から言いますが、ピアノが弾けなくても保育士資格はもらえます。
しかし、以下のように大学や短大ではピアノは必須科目になっているので、練習が必要になるでしょう。
- 保育科がある大学・短大・専門大学ではピアノは必須科目
- 独学で保育士試験を受ける場合は、ピアノ試験は避けられる
独学で保育士試験を受ける場合は、筆記試験合格後に実技試験があります。実技試験は以下の3つの科目から2科目を選択しなくてはなりません。
- 音楽表現
- 造形表現
- 言語表現
つまり、ピアノに関係ない「造形表現」と「言語表現」を選べば、ピアノを弾かずして保育士になることができます。
ピアノが弾けない保育士は職場にどれくらいいるの?
保育園にピアノが弾けない保育士がどれくらいいるのかも、気になるところですよね。
私が務めた3園では、ピアノが弾けない保育士は以下の割合でした。もちろん園によって割合は違うので参考程度にしてください。
ピアノが弾けない人にもレベルがありますが、ここでは「楽譜がよめない」「練習しても弾けるまでにかなり時間がかかる」を基準にして人数を割り出しました。
A保育園:保育士20名ほど
弾けない保育士は、私を含め5人くらいでした。
B保育園:保育士15名ほど
弾けない保育士は、私を含め3人くらいでした。
C保育園:10名ほど
弾けない保育士は、私を含め3人くらいでした。
この割合が多いか少ないかはわかりませんが、どの園にもピアノが弾けない保育士は一定数いるでしょう。
保育士がピアノを弾けないデメリット
保育士だからといって、絶対にピアノが弾けないとダメというわけではありません。
しかし、活動や行事でピアノを利用する機会があるためどうしても以下のようなデメリットも生じてしまいます。
- 肩身がせまい
- 活動の幅が狭まる
- 罪悪感を感じる
このデメリットがピアノ練習の原動力になることもあるので、ぜひ参考にしてください。
肩身がせまい
「保育士はピアノが弾けて当たり前」という風習により、肩身がせまい思いをする場合があります。
どちらかといったら、弾ける保育士の方が優遇されやすいでしょう。
私はピアノが苦手だと言うことを先輩に伝えたら、アウェイ感を出されたことがあります。
特に保育士1年目や新人の頃は、できない自分に自信をなくしやすい時期。以下では、新人が抱えやすい悩みの乗り越え方を解説しているのでぜひチェックしてみてください。
》保育士1年目でもう辞めたい!新人が悩みや失敗を乗り越える方法6選
活動の幅が狭まる
ピアノが弾けるか弾けないかで活動の幅が変わってきます。
ピアノが弾けたらリズム遊びや歌の回数が増やせますし、ちょっとした隙間時間にピアノを使ったクイズもできるでしょう。
ピアノが弾けなくても、工夫次第で音楽の活動はもちろんできますが、弾けた方が活動の幅が広がるのも事実です。
サッとピアノが弾けたら、活動のバリエーションは広がるでしょう。
罪悪感を感じる
ピアノが弾ける先生に演奏を代役してもらった時に、罪悪感を感じることもあります。
相手は弾き慣れているので、練習や緊張による負担は少ないと思いますが、仕事を増やしているのは事実。
行事や音楽活動が多いと、代役してもらう回数が増えるので、より罪悪感を感じてしまうでしょう。
ピアノが弾けない保育士がとった4つの行動
ここではピアノが弾けない私が、どうやって保育士を8年間も続けたのか紹介します。
ピアノが弾けなくても保育士は続けられるということの証明でもあるので、ぜひ参考にしてください。
とにかく練習した
とにかく練習して頑張った時もありました。
「ピアノが弾けない人はピアノを弾かなくてもいい」というルールがない以上は、ピアノを回避するのは難しかったです。
練習は主に残業して行うことが多かったです。演奏に慣れるまで何度も練習しました。
何度やっても本番の緊張感には慣れませんでしたが、弾ききれたときは達成感を強く感じました。
とは言っても、それまでの練習量を考えるとなるべく弾きたくないって気持ちが勝ちます。
楽譜を簡単にアレンジした
途中から楽譜を簡単にアレンジする術を身につけました。方法は以下の2つです。
- 練習しながら左手をかなり簡素化した
- ピアノができる先生に楽譜を簡単にアレンジしてもらった
左手を簡素化する方法とは、例えば左手で3つの音を同時に押さえるコードがあった場合。1つの音だけでも違和感がなければ、1音に変えてました。
楽譜を簡単にアレンジしてくれたのは、ピアノ上級者の同僚保育士。ピアノのことで質問をしたら「ここのコード、シンプルにしてあげる」「ここの音、弾かなくてもいけるよ!」など色々アドバイスをくれました。
楽譜をアレンジすることに最初はちょっと抵抗があったのですが、途中から「弾けたらOK」「子どもたちにわかればOK」とかなりハードルを下げました。
練習の負担が軽減するので、ピアノの練習を頑張っている方はハードルを下げてみるのもおすすめです。
ピアノができる先生に弾いてもらった
ピアノを無理に練習せず、できる先生にお願いしたこともありました。
お願いできるようになったのは、「人を頼る」ということが上手くできるようになった20代後半から。
それまでは「なにが何でも自分で弾かなきゃ」という気持ちが強かったです。
今だから言えるのは、ピアノの担当を他の人に変わってもらうのも一つの方法です。人には得意・不得意があるのでお互いをカバーしていくのも大切なこと。
演奏を変わってもらったら感謝の気持ちを忘れずに、自分ができる仕事で恩返ししていくと良いでしょう。
ピアノに触れる機会が少ない園に転職した
転職の際は、希望条件の中に「ピアノを弾く機会が少ない」も入れました。
転職するときは転職サイトを利用し、専属の担当者には、自分はピアノが苦手だとを最初に伝えました。
「ピアノをあまり弾きたくない」という私の要望を理解してくれて、求人先のピアノ事情を調査してくれました。そのおかげで、「得意な人がピアノを弾けばOK」という園にめぐり合えました。
私のように細かい希望条件をクリアしたいのなら、転職サイトの活用がおすすめです。
以下の記事におすすめのサイトを紹介しているので、転職を検討している方はぜひ参考にしてください。
まとめ:ピアノが弾けない保育士は工夫してストレスを減らそう
「ピアノを弾けない保育士はNG」という決まりが園にない限りは、ピアノが弾けなくても保育士は続けられます。
しかし弾けないことで以下のようなデメリットもあるとお話ししました。
- 肩身がせまい
- 活動の幅が狭まる
- 罪悪感を感じる
なのであらゆるストレスから解放されたかったら、ピアノが弾けるように努力するのも一つの手です。
毎日ピアノに10分触れる、ピアノ教室に通う、ユーチューブの動画を見て練習するなど、上達する方法は色々あるので自分に合う練習を試してみるのもいいでしょう。
そんな私は、ピアノが弾けないまま保育士を8年続けました。工夫次第で、ピアノを弾く機会が減らせることを知ったからです。
- 楽譜を簡単にアレンジする
- ピアノができる先生に弾いてもらう
- ピアノに触れる機会が少ない園に転職する
上記が保育士8年間の中で、私が色々と試してきたこと。ぜひ自分にできそうな方法があれば、試してみてください。
ピアノはすぐに弾けるものではないし、仕事をしながらの練習は大変です。なので練習のハードルを下げたり、転職で環境を変えたりしてピアノのストレスから自ら離れてみるのも良いでしょう。
以下の記事は、保育士向いてないという悩みの声を集めたものです。ピアノ以外にも、不得意・苦手なものがあればぜひ目を通してみてください。