保育士って休憩なしなの?
確かに、休憩がない園や休憩時間を使って仕事を片付ける保育士はいます。実際に休憩時間がないことに悩み、この記事に足を運んだ保育士もいるのではないでしょうか。
この記事を書く私は、保育歴8年の元保育士。私自身、休憩中に仕事をせざるを得ない保育園に勤務し、不満をもった過去があります。一方で休憩時間がしっかりと確保されている園でも働いたことがあり、保育業界の労働環境の差を痛感しました。
今の保育園で休憩時間を確保するには、割り切って自分だけ休憩を取ってしまうというというのもひとつのてです。休憩を定着させたいなら、同僚や上司に相談して、行動を促していくことが必要になります。相談する際のコツは後ほど教えていきますね!
今回は、保育園の休憩事情を示したうえで、休憩時間を確保するための方法を詳しく解説していきます。ぜひ最後まで読んで、休憩時間を確保するための1歩を踏み出してください。
- 保育士が休憩なしになってしまうパターン5つ
- 保育士が休憩時間を確保する方法3つ
- 自分の力で休憩を確保できないときの解決策
保育士が休憩なしになってしまうパターン5つ
まずは休憩なしといわれる保育士の休憩事情に迫っていきます。
保育士が休憩なしになってしまう5つのパターンは以下のとおり。
- 事務仕事など休憩を使わないと終わらない
- 給食や午睡の時間を休憩とされている
- 休憩中に仕事の話し合いをする
- そもそも保育園が休憩を与えてくれない
- 行事で休憩時間を確保できない
順番に詳しく解説していきます。
休憩なしのパターン① 事務仕事など休憩を使わないと終わらない
まずは休憩時間を使わないと、仕事が終わらないというパターン。
保育士は、書類や制作物の作成、清掃や玩具の消毒など子どもと関わる以外の仕事もたくさん抱えています。しかし子どもの保育がメインであるため、事務仕事などが後回しになりがち。そうなると休憩を削って事務作業をする状況に必然的になってきます。
休憩時間を削ってもなお仕事が終わらず、サービス残業をして仕事をする保育士もたくさんいます。それくらい保育士は仕事に追い込まれやすい職業なんですよね。
掃除や玩具の消毒は、子どもが寝ている時が一番はかどるため、午睡時に行なっているところは多いでしょう。しかし午睡時は、休憩時間とタイミングが重なりやすいため、休憩を削って掃除や消毒をしている保育士もいるはずです。
子どもの玩具は大量!ブロックともなれば、うん百個単位の数。ひとつひとつ消毒するとなると時間がないですよね。
以下のつぶやきは、現場の保育士のリアルな声です。
⬇こんだけ働いて休憩もないなんて、
— よちこてんてい (@yokkosan_) July 21, 2022
ほんと終わってるよね。
保育士の休憩ない問題どうにかならないかしら?
休憩してしまったら連絡帳、日誌、製作準備終わらん。
事務所で仕事してる園長、昼間にお散歩いきましたけど。
え???????
休憩なしのパターン② 給食や午睡の時間を休憩とされている
子どもと一緒に食べる給食や午睡の時間を休憩にあてている保育園もあります。
保育士もおいしい給食食べてるんだから、休憩に入るでしょ!?
子どもたちが寝てる時間は静かだから、ゆっくりできるでしょ!?
給食や午睡が休憩になったのは、このような考え方が根本にあったからでしょう。しかしどちらの時間も、休憩といえるような状況では実際ありません。
例えば給食時は、保育士は以下のような動きをとっています。
・食事中の怪我や誤飲に気をつけ、常に注意して全体を見渡す
・食事中のマナーや姿勢を指導する
・早く食べ終わった子、食べ進みが遅い子への働きかけをする
・美味しく、そして意欲的に食べられるような声かけを行う
こんな状態でゆっくりと自分の食事は楽しめませんよね。
午睡の時間も保育士はゆっくりできません。乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐため、保育士は5分に1度、子どもの側まで行って呼吸の状態を確認します。また泣いて起きた子がいればあやしたり、寝付けない子がいたら寄り添ったりと予測できない子どもの動きに合わせて保育士は動かなくてはいけません。
このように給食や午睡の時間も保育士は業務に徹している状況。これを休憩とする保育園に不満が出てくるのは仕方がありません。
休憩なしのパターン③ 休憩中に仕事の話し合いや会議をする
話し合いや会議をあえて休憩中にするところもあります。子どもが寝ているから職員が集まりがよく、静かに話し合いができるというのが理由のひとつでしょう。
また休憩スペースがひとつだと、クラスや行事の話に自然ともつれ込むパターンもあります。それが比較的和やかな雰囲気の話し合いであっても、仕事と休憩の境が曖昧だと気持ちが休まらないですよね。
仕事の話をするための時間を別に作ってほしい!休憩時間くらい好きなことさせてほしいですね。
休憩なしのパターン④ そもそも保育園が休憩を与えてくれない
保育園自体が休憩を与えてくれない場合もあります。これは労働基準法に明らかに反しているため、問題外の話ともいえるでしょう。
ここで労働基準法で定められている休憩について確認します。
(休憩)
第三十四条 使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。
労働基準法 e-Gov法令検索
上の内容を簡単にまとめると、「労働時間が6時間を超える場合45分の休憩が必要」だということ。
”8時間労働・1時間休憩” の労働契約が、一般的かと思います。
以下のつぶやきは現場のリアルな声です。
保育士とか幼稚園の先生ってあたまりまえのように休憩無しで10時間×週5(たまに週6)勤務こなしてるけど、それって労基どうなん??なんで誰もなんも言わん??
— 仕事辞めて転職しました👼🏻 (@hhyyy__) February 13, 2022
休憩なし9.5時間労働なのどう考えてもおかしい、限界保育士になってきた
— _yhcn (@_yhcn) June 10, 2022
法律で定められているのにも関わらず、休憩を与えない園が存在するのはひどい状況。「休憩なし」の保育士の過酷な労働環境が、一刻も早く改善していくことを願うばかりです。
休憩なしのパターン⑤ 行事で休憩時間を確保できない
行事の日は休憩時間が確保されていない保育園もあります。
運動会や発表会は、子どもとの関わりだけでなく、裏方や保護者対応などが加わりとても忙しい状況。バタバタしていて、休憩をとっている暇がないかもしれません。遠足などの戸外活動は引率する大人が限られているため、子どもに付きっきりで休憩を取れないことも。
うまく休憩を確保できたらいいのですが、場合によっては「行事は特別だから仕方ない」と割り切るしかないかもしれません。
妥協はもちろんしたくないけど、どうやっても時間が作れないなら仕方ないのかな?
保育士が休憩時間を確保する方法3選
ここでは保育士が休憩をとるための方法を3つ紹介します。
①同僚や同じクラスの保育士に相談する
②思い切って休憩時間はしっかり休息をとる
③適切な休憩を取りたいと上司に相談する
方法① 同じクラスの保育士と協力して休憩を確保する
一つめは、同じクラスの保育士に「協力して休憩時間を作っていこう」と相談する方法。
休憩は園全体で体制を整えていくことが大切ですが、個人が全体を動かすことって難しいこと。なのでまずは、クラス単位でできることをしていきましょう。休憩をとろうという共通意識をもつだけでも、休憩時間は少しずつ確保していけるはず。
また無駄な時間、保育士の手が足りている時間などを一緒に見つけ、その時間を事務作業に当てることで、休憩時間を作っていくこともできるでしょう。
同じクラスの保育士なら、ある程度の信頼関係があると思うので、比較的相談しやすいかと思います。
方法② 思い切って休憩時間はしっかり休息をとる
方法の2つめは、思い切って休憩することです。
全員で何かひとつの仕事をしているなら自分だけ休憩をとるのは難しいかもしれません。しかし休憩時間にしている仕事が個人のものだったら、手を止めて休憩に切り替えることができます。
休憩がつぶれるうえに残業や持ち帰り仕事までして、頑張っている方もいるでしょう。労働時間外にまで働いてどうせ疲れるなら、思い切って休憩だけでもしっかり休んでみるのです。働きづめの労働環境は、本来おかしいこと。休憩を挟んで、自分を労っていきましょう。
これは思い切った行動でもありますが、やってみると休憩の大切さを再確認できるはずです。
方法③ 適切な休憩を取りたいと上司に相談する
方法の3つめは、休憩をしっかりと取りたいということを園長に相談するということ。
「休憩時間がほしい」と自分の要望だけを伝えても、真剣に向き合ってくれないかもしれません。そこで相談を持ちかけるときは、自分の意見を一緒に伝えるようにしましょう。
例えば、保育士の動きや忙しい時間帯を紙に書き出して、「この時間の保育士の動きを見直せば休憩できると思います。」など具体的な提案があるとベスト!
話をするときは、話をする環境も大切。相談を真剣に取り扱ってもらえるように、上司が忙しくない時間帯や落ち着いた場所を見つけて話をしていくようにしましょう。
ただし、いくら気を配って話したとしても、上司の気分や価値観によって、考えを押し付けられたり、軽くあしらわれたりすることもあります。ですから、相談する際は「精神的負担がかかる可能性がある」ということを頭に入れておきましょう。
休憩なしが続くなら園を変えるのもあり!
なかなか状況が変わりそうにないのなら、転職を視野にいれてみましょう。
なかった休憩を作っていくことはそう簡単なことではありませんし、頑張って行動を起こしたとしても、うまくいかない可能性もあります。このような場合は、元から休憩が確保されている園に転職した方が、自分にかかる負担は少ないかもしれません。
また休憩が取れない原因が保育士の人数不足の場合は、保育士の数に余裕のある保育園に転職する方が現実的です。
転職をする場合、休憩のある保育園・休憩のない保育園ってどうやって見分ければいいの?
そのような疑問を持つ方もいらっしゃると思うので、最後に見分け方のポイントをお伝えします。
- 保育士の数が配置基準より上回っていて、人数に余裕がある
- 人間関係が良好で、自分の意見を言いやすい環境である
- 仕事の効率化や簡略化を園全体で意識している
- ICTシステムを導入し、書類作成などの効率化を図っている
- サービス残業や持ち帰り仕事がない
- 福利厚生が充実していて、働く人を大切にしている
- 行事が多すぎない
上記のポイントは労働環境の良い点をまとめたものですが、労働環境が整っている園または整える努力をしている園は、休憩をしっかりと確保している傾向があります。
したがって、ポイントが当てはまる園ほど「休憩ありの保育園」である可能性が高いでしょう。
求人閲覧や園見学・面接の際にぜひチェックしてみてください!
転職の際に、給料アップも目指したい方は、以下の記事もご覧ください。「保育士の給料が低い原因や給料をあげる方法」について解説しています。
まとめ:保育士が休憩なしから卒業するために。自分にできる行動を取ろう
今回は、保育士が休憩なしになる理由と休憩を確保する方法について紹介しました。
①同僚や同じクラスの保育士に相談する
②思い切って休憩時間はしっかり休息をとる
③適切な休憩を取りたいと上司に相談する
まずは今の場所で自分にできることがないかを考えてみましょう。それでも状況が変わらないようであれば転職を視野に入れ、自分にあった職場を探してみてください。