ピアノが弾けなくて保育士を続けるのがつらいです。
保育士はピアノが弾けて当たり前というイメージがあるため、ピアノが弾けない人にとってはプレッシャーですよね。
大前提として、保育士はピアノが弾けなくても大丈夫です。保育士資格ピアノの試験は必須ではないですし、保育園の求人に「ピアノが弾けない人はNG」なんて文字もありません。
証拠として、この記事を書くわたしもピアノが弾けなくても保育士を8年間続けられました。(練習や本番での失敗など色々と苦労はしましたが笑)
とはいえ、保育士とピアノが切っても切り離せない関係であるのも事実。後でも詳しく触れますが、ピアノは子どもの成長に直接関わるので、できたら弾けた方がいいのです。
その事実を踏まえたうえで、今回はピアノが弾けない保育士の視点での悩みや困ったときの対処法を解説していきます!
- ピアノが弾けないと保育士を辞めたくなる理由
- ピアノが弾けなくて保育士を辞めたいと思ったときの対処法
ピアノが弾けないと保育士を辞めたくなる理由とは?
まずは、ピアノが弾けない保育士が仕事を辞めたいと思う理由を深掘りしていきましょう。
- 子どもの成長のためにピアノは必要なものだとわかっているから
- ピアノを練習する時間がないから
- ピアノが弾けないことに劣等感を感じるから
①ピアノは子どもの成長に関係しているとわかっているから
ピアノは子どもを成長させてくれるアイテムのひとつ。
例えば、子どもはピアノの音を聴いて音程やリズム感、音の強弱を学ぶことができます。CDなどでも音は流せますが、機械操作だと、セッティングに手間がかかり、停止や巻き戻しがスムーズにできず、子どもたちを待たせたり、戸惑わせたりする原因に。一方のピアノは、歌い出しや歌い直しが簡単で、柔軟に対応できるので、保育には最適です。
これらのピアノのメリットをわかっているからこそ、弾けないことに落胆して辞めたくなる気持ちが大きくなっていくのでしょう。「子どものためにピアノが上手くなりたい」という気持ちがあっても、実際に弾けるようになるのはそう簡単なことではありません。このジレンマに苦しむ保育士は多いはずです。
②ピアノを練習する時間がないから
ピアノが弾けない人にとっては、1曲弾けるようになるのも一苦労。子どもたちの前で弾けるレベルに到達するには、それなりの練習量が必要ですよね。
しかし保育士の仕事は、子どもの保育以外にも書類作成や行事の準備など仕事量が多く、思うように練習時間が確保できません。となると、休憩時間や家に帰ってから練習することになるので、そこに精神的苦痛を感じて辞めたくなる人もいるでしょう。
いくら大好きな子ども達のためとはいえど、疲れているカラダで「ピアノを練習しよう!」という気持ちに持っていくのはなかなか難しいものです。
③ピアノが弾けないことに劣等感を感じるから
ピアノが弾けないことで、ピアノができる人のお世話になることがあります。
伴奏を変わってもらったり、練習時間を作ってもらったり、楽譜のことで質問したり。その中で「あ〜、迷惑かけちゃったな」と思うと、ピアノが弾けないことに劣等感を感じて辞めたくなる人もいるでしょう。
他にも、「自分もピアノを習っていたらなあ・・」という後悔や「ピアノを習ってこなかったわたしが悪いのかなあ」という自分を責める気持ちなども保育士が悩むきっかけになるでしょう。
ピアノが弾けるか、弾けないかの壁は保育士にとって、とても大きなものなのです。
ピアノが弾けなくて保育士を辞めたいと思ったら…【対処法3つ】
ピアノが弾けなくて辞めたいと思っている保育士に向けて、対策を3つ紹介します。
- 頑張って練習を続けてみる
- ピアノが弾けない保育士に理解のある園へ転職する
- ピアノが不要な職場に転職する
では、ひとつずつ確認していきましょう。
対策① 頑張って練習を続けてみる
一つめの対策は、頑張って練習を続けることです。練習以外の対策を求めてた方もいらっしゃるかと思いますが、練習を続けることでピアノ習得の道がひらけるかもしれません。
弾くことに抵抗がなくなれば、ピアノに関するあらゆるストレスから解放されるため、根本の悩みが解決されます。
「練習は大変だから、できればやりたくない!」という方は、次の項目を参考にしてくださいね。
ピアノに慣れるために、まずは毎日10分だけでもいいので鍵盤に触れることがおすすめです。同じ楽器を扱う吹奏楽部も、毎日練習することで技術を高めていますよね。ピアノも同じで、毎日触れることで上達していくでしょう。
また上級者のように、楽譜どおり完璧に弾かなくても全然大丈夫です。大事なのは、演奏を止めずに弾き続けること。したがって自分が弾きやすいように、楽譜を簡単にしても問題ありません。
今はYouTubeでピアノの練習動画が初心者向けにたくさん出ています。手元を写した動画が多く、とてもわかりやすくなっています。YouTubeは、巻き戻しや停止を自由にできるので、自分のペースで練習ができますよ。
ピアノ習得の近道をしたいのなら、ピアノ教室に通いましょう。講師はピアノはもちろんのこと、教えるプロでもあります。つまずきやすいポイントを見つけてくれるので、いち早く苦手の壁を乗り越えることができるでしょう。
対策② ピアノが弾けない保育士に理解のある園へ転職する
今はピアノが弾けない保育士に対して理解のある保育園が増えてきました。ピアノが弾けないことで保育士をやめる人がいる現状があるからでしょう。人材確保のひとつとして、ピアノが苦手な保育士に、演奏を無理にせない園が増えてきている印象です。
「ピアノが弾けない保育士もいる」と理解があるのは、嬉しいことですよね。
理解があるかどうかわからない場合は、ピアノを弾く機会がどれくらいあるのかをリサーチすることを意識してみましょう。「どうやってリサーチするの?」と思った人は、以下3つのチェックポイントをぜひ参考にしてください。
- 求人にピアノに関する情報がないか確認する
- 転職エージェントを使うなら担当者にピアノ情報を調べてもらう
- ピアノを弾く機会がどれくらいあるかを面接の際に直接聞いてみる
ピアノが弾けない私も、転職する際はこのチェックポイントを大切にしました。
転職はエージェントを利用し、担当者に自分がピアノが苦手なことを告白。そしてピアノを弾く機会が少ない園を紹介してもらいました。
その園はできる人がピアノを弾くというスタンスだったので、ピアノに触れる機会がほとんどなく嬉しかったです!
関連:転職する際、給料アップも目指したい方はコチラの記事も参考にしてみてください。保育士の給料が低い原因も知ることができます。
対策③ ピアノが不要な職場に転職する
ピアノが不要な職場に転職することも対策のひとつ。「ピアノは弾きたくないけど、子どもは大好きだから保育士を続けたい」という人は検討する価値があるでしょう。
ピアノが不要な職場を3つ紹介します。
- 小規模保育園
- 院内保育園
- 企業内保育園
紹介する施設の中でも、朝の歌や給食の歌でピアノを弾くところもあるかもしれないので事前のチェックは忘れずに!
◎小規模保育園
小規模保育園は、0歳〜3歳未満児の子どもが対象で、定員が19以下の少人数の保育園。対象年齢が低く大きな行事や歌の活動がないため、ピアノが不要なところは多いです。
◎院内保育園
院内保育園は病院内にある施設で、そこで勤務する医者や看護師の子どもを預かる保育園。病院内ということで楽器演奏など、大きな音を出すような活動は少ないそうです。大きな行事もないため、ピアノを弾く機会がほとんどありません。そもそもピアノを置いていないところも多いようです。
◎企業内保育園
企業内保育園は企業が運営している保育園で、利用者はそこに勤務するスタッフの子ども。施設によっては地域の子どもも利用が可能です。
これまで紹介してきた施設と同様、大きな行事がないためピアノを弾く機会があまりありません。定員も少なく、落ち着いた雰囲気の中で保育が行われています。
ピアノを練習するために、楽譜や簡易ピアノを自腹で購入する人もいます。ピアノが不要なところだと、このような出費がかからなくていいですね。
保育士でもピアノが弾けない人はたくさんいます!辞めたいと思ったら他の道を探してみましょう。
案外、ピアノが弾けない保育士は多いので、自分だけ・・なんて落ち込む心配はありません。実際わたしが務めたことのある3園でもピアノが弾けない人は一定数いました。
そもそも、ピアノが弾けないってだけで保育士を辞めてしまうのはとてももったいない!ピアノが苦手でも、あなたには保育士としての魅力がたくさんあるはずだからです。ですので、辞めたいなと思ったらぜひ一度、こちらで紹介した対策を試してみてくださいね。
- 頑張って練習を続けてみる
- ピアノが弾けない保育士に理解のある園へ転職する
- ピアノが不要な職場に転職する
ピアノが弾けない以外にも、「保育士を辞めたい」と思ったことがある方は、ぜひ下の記事もチェックしてみてください。保育士を辞めたくなる理由を洗い出し、それぞれの解決策や辞めたいと思ったときの取るべき行動を解説しています。