保育士の仕事がつらい・・。
保育士とは別の仕事に挑戦をしてみたい・・。
このような理由で、保育士を辞めて別の仕事に転職を考えている人もいるでしょう。そんなときによぎるのが「未経験の仕事が、果たして自分に仕事が務まるんだろうか」という漠然とした不安です。
でも大丈夫。転職先の候補には保育士の資格やスキルをそのまま活かせる仕事もあります。また保育士とはまったく関係のない異業種だとしても、無資格・未経験者を歓迎する会社は多いので心配ありません。
元保育士の私も、保育士4年経験後、旅館・ホテル業界に転職した経験があります。保育士を離れ、別の仕事をしてみるとグッと世界が広がりました!
そこで今回は、保育士を辞めたあとの転職先の候補8選を解説します。仕事内容ややりがいも紹介しているので、ぜひ仕事探しの参考にしてください。
保育士を辞めて別の仕事に転職できる?
保育士って他の仕事で雇ってもらえるの?
そもそも、転職にこのような疑問を感じている人も多いはず。保育士の資格や専門知識が必要とされない職種なら、なおさら不安感が強まるでしょう。
以下は厚生労働省が「保育士の現状と主な取組」による平成29年度/保育士の退職理由です。
転職者のみのデータを抜き取ると、転職先の割合は以下のとおり。
- 保育・福祉関連への転職…70%
- 異業種への転職…30%
保育士の資格やスキルを活かせる保育・福祉関連への転職が割合としては高めですが、異業種に転職する保育士も一定数いるのがわかります。
簡単に計算すると10人に3人は異業種への道を選択!
以上の結果から、保育士を辞めて別の仕事にチャレンジするのは可能と言えます。
実際、異業種の求人には「未経験者大歓迎」「研修があるから初心者でも安心」などといった未経験者・無資格者に寛容な会社も数多く存在します。
実際にある求人↓
このような会社だと未経験の仕事でも安心してチャレンジができるでしょう。
保育士を辞めて転職できる職業
保育士を辞めた後の転職先は大きく分けて以下の2つ。
- 保育士の資格とキャリアを活かした職業
- 保育士とは関係のない異業種
全部で8つの職業を紹介するので、気になる職業をチェックしてみてください。
保育士の資格とキャリアを活かした職業
まずは、保育士の資格とキャリアを活かせる職業からみていきましょう。
- 企業内・院内の保育施設
- ベビーシッター
- 乳児院・児童養護施設
- 学童保育
- 放課後デイサービス
紹介する職業は全部で5つ。順番に詳しく解説していきます。
①企業内・院内の保育施設
施設名 | 特徴 |
企業内保育園 | 企業内保育園とは、オフィスの中またはその近隣に設立された保育施設。主な利用者は、そこで働く従業員とその子ども。 |
院内保育園 | 院内保育園は、病院内またはその近隣に設立された保育施設。主な利用者は、医師や看護師とその子ども。 |
企業内・院内の保育施設における目的は、子どもを預けられる場所を確保し従業員が仕事と育児の両立ができるような体制を作ること。女性の社会進出が進んでいるいま、時代のニーズに合わせた保育施設と言えるでしょう。
雰囲気としては、施設の一角に設置されてこじんまりと運営している保育所が多いです。園児の定員数が少ないので、一人ひとりの子どもとゆったり関われるでしょう。
また、園庭やホールがないといった敷地の条件や24時間体制で働く保護者の都合により大きな行事を取り入れていない園も少なくありません。そのため、一般の保育園と比べて行事の準備で発生しやすい残業が少ないです。
デメリットを一つあげるとすれば、夜勤のシフトや休日出勤があること!
働く人のニーズに合わせて開園しているため、シフトが不規則になりがちです。
②ベビーシッター
職業 | 特徴 |
ベビーシッター | 仕事などで家を空けなくてはいけない保護者に変わり、利用者の自宅または指定された場所で子どもを保育する。 |
基本的に預かる人数は1人です。(追加料金で、きょうだいを預かるケースもあります。)1対1で向き合えるので、子どものペースや意思を尊重した保育を行えます。
一般保育園では忙しさに翻弄され、子どもの主張を丁寧に受け止めてあげられなかったり、子どもの興味関心や意欲を最後まで見守れなかったりと悔やむ人もいるでしょう。ベビーシッターであれば、周囲の目や集団行動に振り回されることなく子どもと向き合えます。
ベビーシッターになるには資格は必要ありません。
それゆえに保育士資格を持っている人は、安心感・信頼度が高く業界で一目置かれます。
③乳児院・児童養護施設
施設名 | 特徴 |
乳児院 | 事情により親と暮らせない0〜2歳までの子どもが入所し、生活する施設。 |
児童養護施設 | 事情により親と暮らせない1〜18歳までの子どもが入所し、生活する施設。 |
入所している子どもの中には、親からの暴力や育児放棄など心に深い傷をおっている子もいます。大人への不信感や愛情不足が原因で、大人を困らせるような試し行動を起こしたり、過度な甘えたりするケースもあるでしょう。
そのなかで「この人だったら信頼して大丈夫」という信頼関係や「ここは自分の家だ」という安全な場所を作っていくのが職員の大きな役割になります。
子どもがすくすくと成長していく姿や社会に自立していく姿にやりがいを感じられるでしょう。
なお、どちらの施設も保育士の採用枠があります。
資格や経験がそのまま活かせるのは嬉しいですね!
④学童保育
施設名 | 特徴 |
学童保育 | 小学生が放課後や長期休暇に通う施設。仕事などで子どもを見れない家庭が、利用する。 |
宿題のサポートや遊びの見守りが職員の主な仕事になります。
学校の授業から解放された子どもたちは、とてもエネルギッシュ。流行りの遊びや話題で盛り上がる子どもたちを見て、元気をもらえるでしょう。
その一方で、集団にうまく溶け込めなかったり、宿題のレベルについていけなかったりと配慮が必要な子も…。
適切なサポートを行い、子どもたち一人ひとりが過ごしやすい環境を作っていかなくてはいけません。
学童保育の職員は資格がなくてもなれますが「保育士」を募集している施設は多いです。子どもと関わる仕事なので、専門知識や経験がある人が優遇されやすいのでしょう。
⑤放課後デイサービス
施設名 | 特徴 |
放課後デイサービス | 障害のある小学生〜高校生(6〜18歳)までの子どもが利用する福祉サービス。学童保育と同様、働く保護者のニーズに合わせて放課後や長期休暇に利用される。 |
職員は、年齢や発達の程度に合わせて生活習慣の自立や宿題などの学習をサポート。また、音楽や創作活動などをカリキュラムに組み、感性を育てる働きかけなども行います。
支援を続けていくなかで、できなかったことができるようになっていく子どもたちの姿にたくさん立ち会えるはず!そんなときに仕事のやりがいを感じられるでしょう。
なお放課後デイサービスの職員になるには、資格がなくても勤務は可能。しかし子どもと関わる仕事なので「保育士」を優遇している施設は多いです。
保育士とは関係のない異業種
続いて、異業種をみていきましょう。世の中にはたくさんの職種がありますが、ここでは一般企業としてよく耳にする3つの仕事を紹介します。異業種では保育士の資格や専門性は発揮できなくても、仕事で培った経験を活かして働けるでしょう。
- 営業職
- IT業界
- 事務職
①営業職
職種 | 特徴 |
営業職 | 自社の商品やサービスを顧客に売って利益を出すのが目的。お客様の悩みを解消したり、不安を取り除いたりできる商品やサービスを紹介して購入・契約につなげる。 |
営業職は、顧客との信頼関係があってこその仕事。お客様の不安に寄り添って、一緒に悩みに向き合う姿勢が不可欠です。
保育士は子どもや保護者との信頼関係づくりに重点を置いてきたはずなので、その点が顧客とのやりとりに活かせるかもしれません!
営業職の魅力は、歩合制の給料システム。自分の頑張りが給料に反映されるのは保育士では味わえない達成感でしょう。
②IT業界
分類 | 主な職種 |
IT業界(エンジニア・クリエイター・ITコンサルタントなど) | IT業界は情報技術を扱う仕事全般をさす。インターネットなどの通信にまつわる開発・制作・管理・営業などを担う。 |
IT業界の仕事を掘り下げてみてみると、通信のデータやシステム作り、SNSやメディアにあげるコンテンツ制作、電子機器を扱ったモノづくりなどがあります。
アイディア力や発想力のある人は、コンテンツ制作をするクリエイターが向いているかもしれません。またコツコツ地道な作業をするのが好きな人は、通信システムやソフトウェアを作る設計者やプログラマーなどが向いているでしょう。
業界未経験者を対象に、1から学べる研修を用意している企業や「働きながら覚えればOK」というスタンスの会社が多いので特別なスキルがない人でも挑戦できます。
③事務職
職種 | 特徴 |
事務職 | 会社が円滑に回るよう他社員のサポートや事務処理などを担当する。まさに「縁の下の力持ち」のような存在。 |
保育業界の慌ただしさから離れたくて、デスクワークが中心の事務職に憧れをもつ保育士は多いです。
事務職の主な仕事内容
- 書類の作成・処理・管理
- データ入力
- 電話・メール対応
- 来客対応
基本的にはやはりデスクワークです。
事務作業をこなしてきた保育士は、パソコンの扱いには慣れているでしょう。事務職だと、経費や売上のデータに触れる機会が絡んでくるので経理の知識がプラスで必要になってきます。
保育士を辞めて転職するなら転職エージェントに頼るのもあり!
保育士を辞めて新たな仕事にチャレンジするとき「私にできるのだろうか?」と漠然とした不安を感じるもの。
それは、このようなイメージが掴めていないからです↓
- 仕事内容の詳細がわからない
- 職場の雰囲気がわからない
- 未経験者のリアルな情報がわからない
このような不安を取り除きたい人は、転職エージェントを頼りましょう。
【転職エージェントとは】
求人先と利用者(あなた)の間に、担当者が入って転職の支援をしてくれる会社。サービス内容は、面接の対策や日程調整、履歴書の添削、条件交渉などと豊富で、利用者の転職活動が完了するまでをフルサポート。
転職エージェントの担当者はそれぞれの業界に精通したプロです。仕事内容や職場の人間関係の情報はリサーチ済みなので、利用者が知りたい情報をわかりやすく教えてくれます。
また未経験者が感じやすい不安や悩みをよくわかっており、親身になって共感してくれたり、的確なアドバイスをくれるでしょう。
さらに、未経験者が書類選考や面接を突破するための極意も教えてくれるはずです!
なお、保育の資格やスキルを活かしたい人は保育士の特化サイトの活用がマスト。保育士や幼稚園以外にも、乳児院や児童養護施設・学童保育などの求人が多数あります。
一押しの転職サイトは以下の記事で紹介しています。ぜひチェックしてください。
異業種で働きたい人は、一般企業の就職に強いマイナビやリクルートなどを活用すると良いでしょう。
まとめ:保育士を辞めたあとの転職先を探そう
というわけで保育士を辞めたあとの転職先は、資格やスキルを活かした職種か環境がガラリと変わる異業種になります。
新たな挑戦には不安はつきもの。ですが、新しい環境で得られるスキルや経験に目を向けてみると、自分を高める要素がたくさんあります。期待や希望を胸に、転職活動を進めていきましょう。
未経験の仕事にスムーズに転職するには、転職エージェントの活用が有効的。一人だと不安な転職活動を、プロの担当者がフルサポートしてくれるので安心です!
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